DIYするにあたって何をするにも作業台が必要!ということで、作り方やコスト、必要な工具などをまとめました。
こんな方に見てほしい!
●自分好みのサイズや形状、材質で作業台を作ってみたい
●どのくらいの費用がかかるのか知りたい
DIYをするにあたって、まずは作業台!市販の作業台もよいけど…DIYをするなら自作で!と思い、作業台の作り方とどのくらいコストがかかるか試算してみました。本記事では、コストを抑えて手軽に作業台を作るためのヒントをご紹介します。材料や工具、製作の手順など、初心者でも簡単に作れる作業台の作り方を紹介します。さあ、手作りの作業台で、快適なDIYライフを始めましょう!
どんな作り方があるの?
初めて作業台をDIYで作ろうとしたときに、最初に思いつくのはSPFなどの木材を使用したものだと思います。しかし、私のオススメは、縦方向、横方向、斜め方向に力がかかっても、しっかりと支える強度がある単管パイプを使用した作業台です。といっても単管パイプは作業台の足に使用するだけですが。
作業台は大まかに『天板』と『足』という2つの要素から構成されているので、分けて説明します。
『天板』について
『天板』は、木材で決まりですね。ホームセンターに行くと、サブロク板のサイズ(1818×910)の合板(複数枚の薄板を接着剤で強く固めた建築資材)が売っているのを見た事がある方も多いかと思います。木の種類や板厚はいくつかありますが、今回はコンパネの12.5mm厚のものを使用します。
コンパネを選んだ理由は、油などが垂れても染み込まない塗装された表面と、単色で結構明るい黄色なので、部品が転がっていても見つけやすいだろうという判断です。
逆に油が染み込んだ木目の天板も味といえば味なので、好みで選んでもいいと思います。
『足』について
『足』は天板と天板に載せる物を支えるだけの強度、剛性が重要になります。木材で足を構成する場合は、SPFを使用すると補強材は欠かせないと思います。
実際に絵を描くとなんとなくイメージできると思うので簡単に絵を描いてみました。
左がSPFで作った場合、右が単管パイプで作った場合の作業台です。ついでに比較用によく実験室などで見かけるメーカー製の作業台も載せておきます。
天板を外してみましょう。
上記のような感じになるかと思います。
・SPFの場合は足の下側にも補強用の繋ぎが必要になると思いますのでこのような形状となります。
・単管パイプの場合はクランプの破断強度が高いため、補強は要らないと思います。実際に作ってみて心もとないようなら補強を考えるとよいと思います。
ちなみにメーカー製の作業台は鉄製ですが補強材が入れられていますね。
天板の固定について
足の構成が決まったら天板と足をつなげる方法を考えます。脚と天板を固定する留め具が必要です。天板を固定しないと、滑り落ちたり、天板のそりなどでガタついて作業に支障をきたすことがあると思います。
・SPF製の場合は幕板に天板をビス止めでいいかと思います。
・単管パイプの場合は相手は鉄の丸棒なのでネジを打ち込むのは至難の業。なので、木製の下地を単管パイプに固定しておき、そこにビス止めがよいかと思います。
以上が、作業台を自作する際に必要な材料の一例になります。作業台のサイズやデザイン、使用目的によって必要な材料や量は異なる場合があります。
コストってどれくらい?
さて、SPFと単管パイプで作業台を設計してみましたが、実際に掛かる費用はいくらくらいなのでしょう。もちろん同じ機能のものを作るなら安い方がいいですよね。
早速計算してみましょう。
今回、長尺もの(SPFと単管パイプ)はコスパの良いサイズを購入しカットして使用することとします。SPFなら12フィート(約3.6m)、単管パイプなら4mです。4mくらいなら軽トラに積んで帰ってこれるので、ホームセンターで軽トラを借りて持って帰ってきましょう。
それでは改めて、計算結果です。
SPFで作った場合、8,255円、単管パイプで作った場合12,028円となりました。この点では、SPFに軍配が上がりますね。使う材料の長さがわかったので、ざっくり重さも計算してみましょう。SPFの密度を0.4g/cm3、単管パイプの単位質量を2.73kg/mでざっくり試算してみました。
SPFで作った場合大体25.3kg、単管パイプで作った場合は45.5kgとなりました。プロ仕様の作業台を作っているサカエの軽量作業台も1800×900サイズだと36kg(カタログ値)となっているので、上の計算もそこまで外れていることもなさげですね。ちなみにサカエの軽量作業台のお値段は48,000円程度となっています。DIYで作業台を作ると1/4程度で作れてしまうんですね。これはすごいメリットです。
必要な工具は?
先ほどコスト試算をしましたが、これはあくまでも材料費のみの試算です。このほかに、部材を切る工具、ネジ止めする工具、単管クランプを締める工具など、必要な工具があります。SPFと単管パイプそれぞれで必要な工具を紹介します。
SPFの場合
木材を切るための『のこぎり』が必要ですね。あとは切る長さを決める『コンベックス』。ネジ止めするために『ドライバー』このあたりが最低限必要な工具となります。ここまでなら、5000円もあれば工具もそろえることができると思います。できればネジ止めの際に下穴をあけておきたいので、『ドリル』もあるといいです。ただ、ドリルを使うとなると電動工具があった方がいいかと思いますので、多少出費がかさみます。…が作業台を作る方はこれからいろんなものをDIYで作り上げていく決意の表れだと思うので、電動工具も買っておいても損はないかと思います。
電動インパクトドライバーは、信頼のマキタ(makita)かハイコーキ(HiKOKI)を買っておくのが間違いないです。18Vシリーズが買えると申し分ないですが、DIYレベルであれば14Vシリーズでも問題なく使えると思います。これなら15,000円台で購入できます。
のこぎりも電動化できると木を切る作業がはかどります。バッテリ式の方が取り回しはよいのですが、価格も高くなってきますので、コンセント式の丸鋸を買っておきましょう。これなら1万円台前半で買えます。これもマキタ、ハイコーキを買うのがよいでしょう。
ということで、SPFで作業台を作る場合は、簡易工具であれば1万円、本格電動工具を揃えると3万円程度必要ということになります。
単管パイプの場合
単管パイプを切るための『パイプカッター』、長さを決める『コンベックス』、パイプクランプをめこむ『17mmギヤレンチ』、下地材は木材なので、これを切るための『のこぎり』、天板を下地材に留めるためにネジ止めするための『ドライバー』が主に必要な工具となります。こちらもドライバーは電動工具にすると快適な作業になります。
ということで、単管パイプで作業台を作る場合、工具としての費用は5000円程度、電動インパクトドライバー15,000円、丸鋸12,000円をたして3万円もあれば大丈夫かと思います。
SPFで作業台を作るメリット・デメリットは?
メリット
●軽量で扱いやすい:SPF材は軽量で、加工しやすいため、DIY初心者でも簡単に扱うことができます。
●価格が安い:SPF材は比較的安価なため、コスト重視のDIYプロジェクトに最適です。
●塗装や加工がしやすい:SPF材は均一で滑らかな表面を持ち、塗装や加工がしやすいため、自分好みの仕上げを施すことができます。
●強度があり耐久性が高い:SPF材は強度があり、耐久性が高いため、長期間使用することができます。
デメリット
●剛性を出すのに補強板が必要のため、自由に使える机下のスペースが減る。
●反りやねじれなど粗悪品があったりする
●木材を垂直に切り出せないとぐらつきなどが生じ、足をネジ締めした後の天板の水平出しのための修正は手間
●ねじ留め作業が多い、またねじの下穴をあける作業も多い
●分解するとネジ止め跡が残るので、再利用する際に不都合が生じることがある
●強度を出すため接着すると分解するのも大変
単管パイプで作業台を作るメリット・デメリットは?
メリット
●強度がある:単管パイプは、縦方向、横方向、斜め方向に力がかかっても、しっかりと支える強度があります。作業台としての耐荷重性も高く、重い工具や機材を置いても安定した状態を保ちます。
●組み立てが簡単:単管パイプは、接合部分にジョイントを使って簡単に組み立てることができます。また、パイプカッターを使って必要な長さに切断することもできます。そのため、初心者でも簡単に作業台を組み立てることができます。
●カスタマイズが容易:単管パイプは、必要な長さや形状に切断して自由自在に組み合わせることができます。そのため、作業台のサイズや形状を自由にカスタマイズすることができます。
●調整が容易:単管クランプを緩めれば足の長さの微調整が可能です。天板の水平出しも容易です。
●見た目がスタイリッシュ:単管パイプは、シンプルなデザインでありながら、スタイリッシュな外観を持っています。DIYの作業台としてだけでなく、店舗やオフィスなどでも使われることがあります。
●単管はクランプを緩めれば分解でき、再利用時に不要な加工がされていないので使いやすい。
以上が、作業台を単管パイプで作るメリットの一例になります。
ただし、材料費や工具代などを考慮すると、木材を使った作業台よりもコストがかかる場合もあります。
以上が、それぞれのメリット・デメリットになります。
まとめ
DIYで作業台を作ることは、自分好みのサイズや機能を実現できるだけでなく、コスト面でも大変魅力的です。作業台を作る際には、材料の選択や加工方法、サイズや高さの調整など、細かなポイントにも注意が必要です。しかし、DIYならではの手作り感や充実感を味わえるため、DIY初心者でも挑戦しやすいプロジェクトです。ぜひ自分だけの理想的な作業台を手作りしてみてください。
今回はそんなSPFと単管パイプ、両方の作り方で作業台を作ってみようと思います。実践編はまた次の記事でご紹介したいと思います。
以上、作業台を作る際の参考になれば幸いです。それでは。
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